« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »

2010年7月

2010年7月31日 (土)

休暇 Sommerferie

夏休みが終わりました、といっても実生活は「いつも休み」ですが

1週間ほどデンマークへ行きました。お天気に恵まれて、予想以上に暑い日々でした。
それでも帰るなり東京の暑さに打ちのめされています。

どこもかしこもサマーセールでしたが、7月後半から夏休みの人が多く、閉まっている店も多くあ
りました。空港のチェックインカウンターも、この観光時期に2/3が閉まっていて、旅行客は長蛇の列。それでも、こういったことを受け入れて、当然のごとく長期休暇をとる社会システムはうらやましいです。いったいどうやってやり繰りしているんでしょう。

お店は、前に比べれば、長時間の営業になったと感じます。コペンハーゲンは、いつの頃からか7-elleven(これは日本と同じお店?)が目につくようになりましたが、駅の売店や車内販売なども近々7-ellevenが請け負うとか(?)。
学校に行っていた当時から、日本人の勤勉さはとても評価され尊敬されていましたけれど、デンマーク人には見習わないでほしいと内心思っています。利便になればなるほど、人は時間を失い忙しくなるような気がします。知識はあっても、知恵を失っていくような気もします。皆が皆そうなるわけではないでしょうが、少なくとも自分自身はそうなってしまったと思います。

訪ねるのはお年寄りの一人住まいの家なので、ほとんど何も変わっていない様子ですが、それでも時の流れをあちこちに感じました。テレビもデジタル放送に変わりましたし。(高齢者ばかりの集合住宅なので、去年の移行時にはあちこちでうまくいかず、文句タラタラでした。)

悲しかったのは、デンマークの治安が悪くなっていること。ゴースダル曰く「前は国全体の殺人事件が年に1件しかなくて、それでも(そのせいか)大騒ぎしていたのに」、今はどんな町でも泥棒がはいったり留守宅の窓が割られたり、日常的に事件があって、それを記憶にとどめておく間もなく次々と事が起こります。日本と同じようです。

それでも、一見したところはいつも同じように、花は咲き蜂は飛び、畑には小麦が実り、牛がごろりごろりとしています。家族や友人が集まってはおしゃべりしながらコーヒーを飲み、長い夏の1日がゆっくりゆっくりと過ぎていきます。もっとも、知合いがほとんど全員年金暮らしだから、のんびりと見えるのかもしれません。
思えば夏のデンマークは久しぶりで、こんなに色々な花が咲いていたのかと改めて感動しました。かの国の人は野草には無頓着のようですが、私は毎日でも野に出てあの優しい色合いの小さな花々を摘み、部屋中に飾りたいと思ってしまいます。
暗い冬の後、春に芽吹く大地には、何か爆発的な、一瞬も待てずに溢れ出す生命の歓喜のようなものが感じられますが、夏の景色には、もっと静かでちょっとひなびた幸福感が漂います。花も木は、昨日を忘れ明日を知らず、お日様を浴びて風に吹かれてそれで満足、といった様子です。


何をしていたわけでもないのだけれど、のんびりとした空気に呑みこまれたかのように、手仕事は全然はかどりませんでした。

デンマーク語は、また1週間分だけ進歩したかな?と勝手に思います。もっと自由に年齢相応な会話を交わせるといいんですが、未だ2歳児程度のままです。約2年滞在して
2歳の子供と同じくらい理解できるのはだいたい当たり前のことでしょうから、デンマーク語を早く習得したいと自分なりに努力した分が実は何の役にも立っていないということですね...。
帰った直後には「どこかで習おうかな」と思うのですが、結局めんどうでそのままです。

今回はご馳走の多い旅行でした。普段がほとんど菜食主義者のような食事なので、肉中心のデンマーク食はいつも何でもご馳走ではあるんですが、この滞在中はめったに経験したことのなかった外食が重なり、尋常でない分量をひたすら食べていました。

ビボーViborgという町に女王様の絵画(と手仕事)の展示会を見にいきました。

20100801_viborg 20100801_viborg_2
左:数十年前にビボー大聖堂に寄贈された女王さんデザインの司教(司祭?)服。
  ちょうど光の当たってしまった首元の部分が女王さんの手による刺しゅう。
  青い布の上に多色刺しゅうのパーツを縫いつけています。ゴースダルもパーツ作りに参加してます。
右:女王さんデザイン・制作の六角クッション。


ビボーはSkalsの最寄りの比較的大きな町です。なので、ついでにSkalsもチラっと見てきました。夏休みなので学校には誰もいませんでしたが、また9月頃には新しく始まるのでしょう。


来年も訪ねることができるかどうかわかりませんが、この豊かで穏やかな景色が変わることのないよう、この暮らしを大切にしてきた人々の考え方がずっと変わることのないよう願うばかりです。

20100801 20100801_hammel_2 20100801_rhus_2
バスの窓からの景色。ド素人の風景写真はつまらないからやめたほうがいいと思いつつ、走行中でも撮影できることを発見して、つい。
20100801_kaj

味はともかく、見た目が大のお気に入りのカイちゃん。オーフスÅrhusのバス停近くのパン屋さんで。

2010年7月14日 (水)

小窓用カーテン

小さな窓に飾る布(カフェカーテン)です。
予定では、この窓ではなくて、もう少し幅の狭い窓に飾ることになります。

2010071
もしもこの刺しゅうを分類しなければいけないとしたら、「ヘデボー」というには不似合いな図案だったかもしれません。
作り方は、ヘデボーの刺しゅうの1つ;ヴィドゥシュムHvidsømです。
写真では光を背にしていますので黒っぽく見えるかもしれませんが、白い刺しゅうです。
下の部分は、布をほどいて束ねて簡単な房飾りにしました。布をほどいた麻糸はボサボサして綺麗にならないように予想されましたが、よくみかけるので、一度試してみたいと思い作ってみました。やっぱりボサボサで、柔らかくしなやかな風合いではありません。
いつも刺しゅうするときに糸を強く引きすぎて布がゆがんでしまうのですが、ヴィドゥシュムは更にひどいことになります。昔の作品を見てもひきつったようなものが多いので、ある程度は仕方ないことなのかもしれません。

ヴィドゥシュムは、別名マスケ・シュニングMaske-syningといいます。本などでは「Hvidsøm」の名前のほうが一般的でしょうか(?)。
手芸辞典によれば、“模様の輪郭をマスケ・スティンMaske-sting(=チェーンステッチのこと)で刺すので、マスケシュニングとも呼ばれるのではないか”とのことです。

図案はレースの本から借りました。19世紀後半に作られたボビンレース
ですが、所定の大きさにおさめるためと、刺しゅうしやすいように、少し変えました。
それでも「さすがプロ(?)のデザイン」と感心してしまいます。
20100721_3
農民の刺しゅうだったヘデボーを好んで作りながら何ですが、本の題名にもある“ARISTOCRATIC AND ROYAL(王侯貴族)”な雰囲気には憧憬を抱きます。こういったものは、その時代の最高水準の作品といえるのではないでしょうか。こんな図案を描けたら、とずっと思っています。

  ・~・~・~・

明日からしばらく夏休みです。

2010年7月 4日 (日)

ハンカチーフ

ハンカチーフを作りました。今回は試作なので、コーナーにだけ刺しゅうしています。
向こう側が透けて見えるような薄い布に刺したホワイトワークに憧れて、一応それを目標にひとり修行を続けています。
でも、
自分のライフワークと定めたはずなのに、手がけたのは ほぼ1年ぶり・・・。

今まで使っていた布は、繊細ではありましたが、透けた感じに乏しく少々不満でした。が、あまり薄い布は「下絵がうまくのらないかも」「私には刺しゅうできないかも」と不安なことが多々あって、なかなか手を出せませんでした。前に一度cambricに刺そうとして撃沈したこともありますので。
一方で、今後のことを考えると「もうそろそろ踏み出さなくては」と焦る思いもあり、やや透けた布を思い切って買ってみました。
これまでは1800番の麻ローンというものを使っていましたが、今回はそれより もう少し透けた感じの麻ローン(織りの粗い1600番)です。
薄くなったわけではない為か、作ってみると1800番と変わらずに刺せましたし、今回は布目を数えることをしませんでしたが、今までよりは楽に数えられそうです。
今後はこちらの布に移行しようかなと思います。

201007041
デザイン元はゴースダルの持っている古そうなハンカチーフです(少し変更しています)。
文字の刺しゅうは失敗したばかりなので避けたかったのですが、もともとのハンカチーフには“Wictoria”と大きく刺しゅうされていて、ここに何もないと どうにも落ち着かず、仕方なくイニシャルMを入れました。「これは文字ではないの,草花なの,だから大丈夫。」と自分に言い聞かせながら。--でも、あとから適当に線を加えたりしたせいか、ちょっとクネクネしすぎたようです(なんだかタコみたい・・・)。それに、奇しくも小さな「S」に見えるものを今 発見してしまいましたが、そんなつもりは全くなく・・・。

« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »