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2013年4月

2013年4月15日 (月)

ドイリー

テーブルセンター(doily)。
201304151_2 ca.20×35cm

デンマークにあるGreve美術館のヘデボー刺しゅうの本“Hedebosyning – en verden af variationer”より、古い襟を参考にして作りました。201304152_2
とても豪華なレース飾りが襟の周りにぐるっとついていますが、この小さなセンターピースの縁飾りとしては大きすぎるように思えたので、省略して簡単なものをつけました。
201304153_2 同じような図案で作っても、なんだか薄い頼りない印象にできあがります。使っている布や糸など素材にも原因はありますが、自分が細かなほうが好きだからそうなってしまうのか、と思ったりします。それはそれでよいのですが、ヘデボーレース(Hedebo Blonde)に関しては、厚みのある昔の作品のほうが、まるで布そのもの、目が詰まっていて美しいようです。

いつもの何事もない生活と少しだけ違うことが重なった3月は、ソワソワして刺しゅうに気が向かず、この小さなものにたいそう日数がかかってしまいました。
落ち着かない中でこま切れに作っていた為か、糸の引き加減に注意することもすっかり忘れていて、気がつけば引きつれてました。きれいな長方形になっていないのが特にグニャっと曲がってしまったボーダー(Hulsøm)の部分にはっきりと出てしまいます。基本的なことなのでしょうが、私には難しいことです。

この刺しゅうはHedebo Baldyring(ヘデボーバルデュアリング)と呼ばれます。個人的には、これが100年以上の歴史をもつヘデボー刺しゅうの集大成のように思っています。このような手間暇のかかる刺しゅうを誕生させるには、これ以前の、遡ればイタリアなどから流れてきた様々な刺しゅうの知識や経験が不可欠だったのでしょうし、この後のUdklips Hedeboは、だんだんとその流れから外れていってしまったように感じられます。もはや古いHedeboのほうを好むデンマーク人は少ないかもしれませんが、せめてこれらの作品は大事に残していってほしいと願っています。


2013年4月 8日 (月)

小さな箱

ペーパーナプキン入れ(serviette holder)。
201304082_3

スカルス手芸学校の刺しゅうキット(?)をもらったので、作ってみました。
キットの中に入っていたのが甘撚りのフランス刺しゅう糸で、久しぶりの為か扱いが難しく、加えて自分ではまず描かないような刺しづらい図案で、やり直しを繰り返した揚句、作りかけで糸を使い果たしました。しかたなく手持ちの糸を使って仕上げましたが、色も太さも感触も違うのがはっきり出てしまいました。かつてはこの柔らかい糸が大好きだったのに、最近のややカタい糸に慣れてしまって、今ではこちらのほうが刺しやすいと感じます。それにしても、“blanc”より青白いこれは何色というのでしょうか。
学校で習ったように、糸を斜めに並べていくように刺そうと思いましたが、全く上手に刺せなかったので、いつもの自分流に変更、図案も変更して--もともとは穴を開けないものだったのですが--穴を開けてしまいました。

ハート形の吊るし飾りに仕上げるべきものなのですが、飾るような場所もないし、箱に入れることにしました。
とりあえず何かになればよし、と急いで汚く仕上げてしまいましたが、あんまり気に入らないです...。そもそもハート形が苦手なのかも。
紙箱作りがヘタです。「上手にできないのは道具を揃えないから」とよくいわれます。確かにその通りで、不器用だからこそ優れた道具に頼まなければいけないのでしょうが、物を増やしたくない性格と、どうもなんだかもったいなくてこれに投資できないのでした。

かつて「刺しゅうに接着剤をつけるのが自分の中ではNGなの」と言った知人がいましたが、そういえば、私が初めて見た箱(æske)はその方の作品でしたが、刺しゅうがなかったですね。こういった言葉では説明しづらい好き嫌いの感覚はよくわかります。

201304081_2

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